『物質の循環展Ⅲ ケルン』

 

 

 

 

 

 

 

本日29(土)より『物質の循環展Ⅲ ケルン』が始まります。

 

 

 

 

「自然との共生と物質の循環」をコンセプトにして、

 

第一回目は植物、二回目は蝶を制作しました。

 

自然の素材であり人間が精製した金属を用いて、

 

自然の中で生まれた普遍的なモチーフを制作することで、

 

「自然との共生と物質の循環」という概念を自分なりに体現しました。

 

 

 

今回の第三回目のケルンは、流木や倒木で制作しています。

 

素材は金属のように人間の手を介さない自然のものですが、

 

かたちは人間にしか表せられないものです。

 

 

 

自然の中に存在するものを、人間の意思によってかたちにする。

 

たとえ自然の悠久の時間軸によって崩れ落ちても、

 

人間がいる限り、何度でもかたちを表現していくことができます。

 

そしてそれは、ひとりの人間でも表現できるものであり、

 

かかわりあって生まれるものでもあり、

 

自然とともに存在していかなければ、かたちとして紡いでいけないものです。。。

 

 

 

 

相変わらず自分のことはうまく表現できませんが、

 

皆さんのご感想を、心よりお待ち致しております。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

慰霊の日

 

 

 

 

 

 

 

 

1945年6月23日から、68年を数えました。

 

親や親戚たちが歳をとったなと感じるのも、無理はありませんね。

 

 

 

沖縄は先日、一足早く梅雨明けを迎えたそうです。

 

友人たちから送られてくる眩しそうな空の写真を眺めながら、

 

6月23日という一日を憶うのです。

 

 

 

その時そこにいたわけではありませんが、

 

モノクロの画像は記憶の中にいつでも引き出せるようにあるようです。

 

 

 

それは、たくさんの出来事を伝え聞いて来たからなのかもしれませんし、

 

沖縄のおうちに置いてあった、坂本万七さんの写真集をいつも見ていたからかもしれません。

 

もしかすると、塀に残っている、無数の銃痕のせいかもしれません。。。

 

 

 

大戦後68年、戦争開始から72年になりました。

 

帰省しても、病院や介護施設にいることの方が多くなってしまいましたが、

 

これからあと何十年経っても、沖縄戦は語り継がれていきます。

 

 

 

 

 

人々が生きるということを必死で見つめていたわずかな時間。

 

戦後これだけの時間が経とうとも、いまだ消えることのない、

 

生と死を焼き付けたセルフポートレート。

 

五感のすべてを塞いではならない、6月23日という伝承式。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

cairn “engagement”

 

 

 

 

 

cairn(ケルン)はただの石ころですが、

 

自然の中で目にするものの中では、とても寛容で純粋に見えます。

 

大きな岩と違って、風雨にさらされると崩れてしまいますが、

 

それでもしばらくすると、誰かが積み重ねていきます。

 
今回制作したcairnには、それぞれ名前がついています。

 

この作品には、engagementという名前をつけました。

 

哲学用語で「かかわり」という意味を持ちます。

 

 

 

 

僕らひとりひとりが、このcairnのようにかかわりを持って生きています。

 

ひとつの目標に向かって、皆で積み重ねていくことの尊さを、

 

この作品に込めて制作しました。

 

 
sculpture、photo:morison kobayashi
edit:takuro okuda
produce:special source(morison kobayashi、daisuke nakamura、yusuke shuno、takuro okuda、chise takazato)

 

 

 

 

※動画は見ないという方が多いようですが、是非ご覧になってみて下さい。

 

 

 

 

 

 

 

 

物質の循環 Ⅲ 『ケルン』

 

 

 

 

 

 

 

人はなぜ山に登るのか。

 

「Because, it is there.(そこに山があるからだ)」

 

 

 

 

かつてジョージ・マロニーがエベレスト登頂前に語った有名な言葉ですが、

 

山に登る理由とは無数にある山と同じように、それぞれ多種多様であるように思います。

 

 

 

達成感がもたらす至福、克服から生まれる自信、自然との対話、

 

文明の及ばない太古の姿から得る泰然自若、宇宙に近づくことによるカタルシス….

 

 

大きい山小さい山、高い山低い山、

 

急だけどまっすぐな道、なだらかだけど曲がりくねった道、

 

見通しはいいけれど崖ばかりの道、先は見えないけれど森や生きものに囲まれた道….

 

 

 

なんだか人生そのもののような気がします。

 

人生にいろいろな紆余曲折があるように、山も思い通りにはさせてくれませんから。。

 

 

 

そんな山登りの道中に、普遍的で寛容で純粋な存在を目にすることがあります。

 

もちろん自然が作り出したものがその大多数を占めますが、

 

だからこそより際立つ、人為的なかたちをしたもの、それが『ケルン』です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ケルンは山頂に近づけば角がある岩石で、麓に近づけばまるい石ころで積まれたものになります。

 

おそらく、ケルンの年季の入り具合から察すると、

 

太古からそれを積み上げるという習慣が、人にはあったのだと思います。

 

一見、自然と一体になって、思考の入り込む余地などないように思えますが、

 

それらケルンには、独自の哲学と思想が感じられます。

 

ひとつひとつの石は、物質として存在している具象的なものですが、

 

積み上げられたそれは、精神の尊厳であり、物質としての仮象であるような、

 

抽象的なシンボルに僕には見えました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

自分が一番上に積んだものも、また誰かが上手に積み重ねていきます。

 

それでも人が積めるような小さな石は崩れ落ち、自然が積み重ねた大きな石は動きません。

 

所詮、人間ができることは限られているのかもしれません。

 

 

この都会では、僕らひとりひとりがそれぞれケルンなのかもしれません。

 

ひとつの目標、意志や理念に辿り着いたとき、そして向かうとき、

 

またケルンをひとつひとつ積み重ねていきます。

 

指標になるべく事象がどうあるかによって、人生の豊かさは変わってくるのかもしれません。

 

 

 

 

宇宙に近づくための羅針盤 ケルン

 

山や森の精霊たちが宿る ケルン

 

数々のドラマや輪廻を刻んだ 山の道標

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『物質の循環 Ⅲ ケルン』

 

会期:6月29(土)〜7月14(日) 11:00〜18:00 ※月・火・水は定休日

 

出展作品(予定):ケルン、ケルンの彫像、精霊の彫像、金属の植物、樹脂、ステンドグラス押し花など約50点

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

作品の詳細などは、このblogにてお伝えします。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

samulo in 3+Re²

 

 

 

 

 

 

 

 

本日7日から恵比寿の3+Re²GASA*concept roomにて、盟友samuloさんの展示会が始まりました。

 

 

 

今回は、モロッコで集めてこられた石やパーツなどの、旅の断片で作られた作品などが並んでいます。

 

僕らも昨夜、設置のお手伝いに伺いましたが、とても素敵な空間が出来上がっていました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

samuloさんとspologumさんとの『ケミカル展』が開催されたのが2011年の年末でした。

 

その時は白金台店でしたが、今回は恵比寿3+Re²。

 

やはりここはエンシャントやデカダンス的なものが似合いますので、

 

samuloさんとの相性は抜群ですね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

世界中を旅して素材を収集してアクセサリーを作られるsamuloさんですが、

 

今回はディスプレイにもふんだんに旅の断片が散りばめられています。

 

samuloさんがピックアップしてきた品々の中には、販売されているものもあります。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

それにしても本当にきれいな石やガラスの連なりです。

 

 

 

先日、福田匠さんの『存在と恩寵』のときにhaseの浅井さんが、

 

「ア・プリオリ」についてお調べになっていましたが、

 

samuloさんの作品を見ていると、やはりア・プリオリを感じます。

 

 

 

見知らぬ土地で、自分の感性に吸い寄せられるように見つけられる数々の断片。

 

そしてそれらに与えられる、古くから存在していたかのような新しい時間と空間のつながり。

 

 

 

浅井さんが引用したカントにしてみれば『悟性(understanding)』でしょうか。

 

 

 

感性に与えられたものに基づいて、対象を構成する概念作用の能力を意味する言葉ですが、

 

samuloさんの芸術性の高さを、そんなことをもろもろと考えながら改めて実感していました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

本日より7(金)8(土)9(日)の3日間には、samuloさんもご在店されています。

 

皆さんもお時間ございましたら、是非お立ち寄り下さい。

 

 

 

 

 

 

『samulo展』

 

 

会期:6月7(金)〜 6月23(日)

 

※会期中10(月)11(火)17(月)18(火)はお休みです。

 

 

会場:3+Re²GASA*concept room恵比寿店

 

恵比寿南2-9-8 落合荘苑ビル3-B ※antique タミゼの上階です。

 

 

お問い合わせ:03-6303-4906

 

 

詳細はこちらをご覧下さい。

 

http://gasa.co.jp/blog04/

 

 

 

 

 

 

 

 

atelier gallery 夏のスケジュールの再確認とモリソン小林個展のお知らせ

 

 

 

 

 

 

 

先日、夏のatelier galleryのスケジュールをお伝えしましたが、

 

今月6月のお問い合わせを数件いただいておりましたので、

 

念のため、もう一度お伝えいたします。

 

 

 

 

6月はお休みさせていただきます。

 

 

7月13(土)14(日)15(月)『今日はパンにする日』 やきものyokoyama、秀野祐介、高里千世

 

 

8月10(土)11(日)12(月)『hase in atelier gallery』 hase店主が厳選した作家さんの作品

 

 

 

 

以上になります。

 

 

 

今月の6月は都合によりお休みさせていただきますので、

 

どうぞお間違いなさらないよう、お気をつけ下さい。

 

 

 

近いうちにお伝えしようと思っていましたが、6月末より個展を行う予定です。

 

これがなかなかまとまらずに時間がかかってしまっていました。

 

 

 

また、7月、8月のatelier galleryでは、通常通りone-offや僕の作品などもご覧頂けます。

 

どうぞ宜しくお願いいたします。

 

 

 

 

photo by mitsuo suma

 

 

 

 

 

 

 

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