鉄の器
立体作品のベースを作りに、高尾にある永井理明くんの工房に行ってきました。
コークス炉です。
コークスとは石炭を蒸し焼きにしたもので、
石炭より高温度の燃焼を可能にするのと、
発煙もほとんどないものです。
下にあるファンから風を送って火の調節をします。
ひたすら叩きますが、
ものすごく熱いので、分厚い革手袋をしていても
耐えられません。
顔も熱くて大変な思いをします。
これは夏は本当にヤバいと思いました。
こんな感じで出来ました。
分厚いものは、じっくり熱を入れます。
角鋼や丸鋼などは大丈夫ですが、
板ものは半端じゃありませんね、大変でした。
永井くんは芸大出身の造形作家です。
大ちゃんと同じ10歳下ですが、
個展活動などは僕よりずっと先輩です。
鉄に向き合う姿勢もずっと先輩です。
いろいろと教えてもらいました。
たくさん吸収させてくれて、
ありがとうございました。
さて、このベースをどう使うかということなんですが、
額縁の方は押し花で、ステンドガラスに入っていて、ある程度完成型なんですが、
立体は今のままの方向性でもいいと思うんですが、花に応じたベースというか
花器であって器の機能を満たしていなくてもいいもの、
生け花ではないんですが、すごく近いアプローチをしてみようと考えています。
例えば、千利休は割れた壷や錆びた農具などに花を生けました。
勅使河原蒼風さんもそうですが、自分でオブジェを作られてもいました。
僕はもうひとつ欲張って、花も器も作ってオブジェにする方向でしょうか。
答えはまだ見えませんが、時間はありませんね。
頑張ってやってみたいとやってみましたが、すごい筋肉痛に襲われています。
本格的な鍛造は、本当に大変な仕事だと改めて実感しました。