春の妖精

 

 

 

 

 

 

 

スプリングエフェメラルと呼ばれる、

 

春の数日間、ごくわずかな時間だけ現れて、

 

生命を謳歌する春の妖精に会いに行ってきました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

登山口の林道ではツツジ、

 

山腹を見上げればヤマザクラ、

 

登山道に入ればタチツボスミレ、ヤマルリソウ、ヒトリシズカ、

 

ナガバノスミレサイシン。

 

瑞々しい春の息吹きを感じながら、

 

春の妖精へと近づいていきます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

樹林帯の芽吹きが鈍くなる標高まで辿り着くと、

 

妖精の食草である、カンアオイが散見されるようになります。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

足元で静かに翅を休める綺麗な蝶。

 

春の妖精、ギフチョウでした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

スミレの蜜を吸い、

 

山頂で仲間たちと飛び交い、

 

地上で翅を伸ばす彼女たち。

 

絶滅危惧種に指定され生息域が少なくなる中、

 

近郊ではこの山以外ではいなくなってしまいました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

山頂に咲くヤマザクラも見頃を過ぎ、

 

わずかに残ったつがいのギフチョウたちも、

 

よく見ると翅はほころび、

 

綺麗な容姿を保ったものはいませんでした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

新緑の季節を迎え、樹々の緑の深まりに、

 

多くの生命が希望を向かわせる中。

 

静かに、可憐に、素朴に、

 

そっと翅を広げて生命を目一杯謳歌して、

 

朽ちていく姿を見せずにすっと消えていく。

 

彼女たちはこれから、再び長い地中での生活が始まります。

 

地上に現れた時だけの尺で見れば果敢ないのかもしれませんが、

 

春という季節をかけがえのないものにするためには、

 

人間が考えるよりずっと逞しく生きなければならない、

 

そう彼女たちに教えられているような気がして下山しました。

 

 

 

 

 

 

 

 

犬雁足

 

 

 

 

 

 

こんにちは。

 

新緑の季節を迎えました。

 

先日、丹沢山系の低山を2つ歩いてきました。

 

タチツボスミレやマルバスミレ、ニオイスミレ、ヒトリシズカ、

 

ヤマルリソウ、ヤマザクラ、そしてチゴユリなどが咲いていました。

 

新鮮な空気を目一杯いただいて、というと聞こえは良いのですが、

 

近郊の低山の樹林帯といえば、スギとヒノキばかり。。

 

都内では大丈夫でも、さすがに浴びるほどさらされるとグズグズになりますね。。

 

色とりどりの花が咲く中で、群を抜いて活況を呈していたのがシダ植物たちでした。

 

夏に向けてこれからグングン成長していく彼らとともに、

 

見上げる頭上の樹々たちの若芽も、益々緑鮮やかに映っていました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

犬雁足

 

Pentarhizidium orientale Hayata

 

シダ植物門オシダ科

 

A2size h587 w415 d44

 

2018年制作作品

 

 

 

 

 

 

先のforest floorに出展した作品です。

 

錆で覆われて消えてしまいましたが、葉芯だけでなく細かい葉脈も入れたり、

 

ソーラス(胞子葉)まで作ったりしましたので、随分と時間がかかってしまいました。

 

上代も今までで一番となってしまったため、非売にすることにしました。。

 

今月4月のatelier galleryで展示します。

 

今月新作は小判A4サイズの州浜草などをご用意しました。

 

お時間ございましたらお立ち寄り下さいませ。

 

 

 

 

 

 

 

 

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