「幾世紀の昔、鉄の時代は、そのなかのいくつかはとても美しい武器を生みだしながら始まった。
今日、それは鉄道の建設を可能にしている。
鉄が死をもたらす存在であること。そして過剰な機械科学の単なる手段であることをやめる時が来た。
ついに、芸術家の平和な手によって叩かれ鍛えられるための扉がこの物質に開かれるのだ。」
スペインが生んだ鉄彫刻の父と呼ばれるフリオ・ゴンザレス。
観に行きたくて行けない、近いのに遠いという悶々とした日々を過ごしていましたが、
ようやく行けました。。
本当に良かった。。
本当に素晴らしかったです。。
フリオ・ゴンザレスは、デビッド・スミスやアンソニー・カロをはじめ、
鉄という素材を主体としている多くの彫刻家たちに多大な影響を与えました。
当然、僕も鉄で彫刻していますので大変敬愛しています。
彼はもともと金工職人の父親を継いで、装飾品を制作していました。
真鍮や銅を主としていたようですが、鉄でも花を制作しています。
今回はその菊の花も展示されていました。
会場には叩き出しのレリーフやエングレービングの作品をはじめ、
ブロンズ鋳造の作品もありました。
その中でもやはり代表作の「ダフネ」をはじめとする鉄の作品は、
空間を支配するほどの鮮烈な世界観を解き放っていました。
冒頭の言葉がすべてかもしれません。
ああいった大変な時代を生きたからこそ、
素晴らしい作品たちが生まれたのだと思いました。
僕もこれからも鉄を愛し、学び、鉄の表現の可能性を見続けていきたいと、
フリオ・ゴンザレスの作品の前で、改めて思いました。
すみません、会期は日曜まででもうすぐ終了です。。
お時間ございましたら必見です。
日本で観られるのは30年に1回くらいだそうです。。
カテゴリー:未分類
投稿日:2016年1月29日 12:21
ようやく冬らしい気候になってきました。
西日本では大雪、沖縄ではみぞれと、
大変なことになっていますが、皆さんご無事でしょうか。
都内では、先日の初冠雪でまあまあ白い世界を見ることができましたが、
見応えがあったのは雪ではなく椿でした。
雪をかぶってもなおつややかな葉色と、
深紅の輝きを魅せる花を、
ひときわ美しく見ることができました。
ひっそりと休眠する厳冬の自然の中で、
唯一逞しく凛々しく、溢れんばかりの生命力の輝きを放つ椿。
この花にはやっぱり雪が一番合いますね。
椿
Camellia japonica L.
「寂美 金属の像刻花展」出展作品(2015年)
カテゴリー:金属の植物
投稿日:2016年1月26日 15:42
夜が終わり、まだ太陽が顔を出さない時
強風にさらされる稜線で、決して過ごしやすいひとときとは言えない時
雷鳥たちがそわそわと歩き出し、植物たちがその穂先を上げる時
それは、新しい何かが始まる胎動に心震える黎明の時。
僕はご来光の時よりも、この時間がとても好きです。
何もかもがはっきりと見渡せるわけではない、ほの暗いシルエット
静寂の中で感じられる生きものたちの鼓動
自然にすべてを委ねながら、膨らむ期待をじっと蓄え
確かな一歩を踏み出すためにある黎明の時。
カテゴリー:未分類
投稿日:2016年1月15日 9:49
おうし座に輝く青い星々の集まり、M45プレアデス星団。
空気の澄んだ寒い日には、夜空を見上げてはこの星たちを探す。
子供の頃は肉眼で8、9個の星を数えたが、
現在の光に溢れた状況では3個が限界か。
この星たちがよく見える日には、
たとえ見える星が少なくなっても、
自分が宇宙に漂うほんの小さなチリから生まれたことを、
まだ実感できる。
カテゴリー:未分類
投稿日:2016年1月7日 12:56
皆さま、あけましておめでとうございます。青です。
わたしが何を見て呆れているのかっていうと、
きいのわけのわからない習性なんです。
窓際で日向ぼっこをしていて、
伸びをしたら爪がひっかかったと思って助けに行ったんです。
でも、、
しばらくしても動きがないから横に回って良く見てみると、、
なんか、、
恍惚とした表情をしているんです。。
ほんとにまぎらわしいったらないんです。
昨年の段ボールハウスのお話し、
きいは大丈夫かっていうお問い合わせをいただいていましたが、
すっかり得意気な顔をして入っています。
しかもおかあさんの手編みのマフラーも独占です。
ピンクはぼくのものってうるさいんです。
きいは黄色でしょって言っても言う事を聞きません。
そういうわけで、
きいがようやく眠ったのでわたしもひと眠りしますね。
皆さま、家主ともども本年もどうぞよろしくお願いいたします。
皆さまにとって本年も、
神さまから慈愛に満ちて実りの多い一年になりますように、
きいともども願っています。
青でした。
カテゴリー:青の日記
投稿日:2016年1月3日 23:21