深い森
深い霧に覆われているときの森は、
ふうっと一息をついていて、どことなく落ち着いている感じがします。
体全体に細かいミストを浴びて、緑もつややかに見えます。
苔のむす林床では、小さな菌類などの生きものたちも、
このひとときにくつろいでいるように思います。
深い霧に覆われているときの森は、
ふうっと一息をついていて、どことなく落ち着いている感じがします。
体全体に細かいミストを浴びて、緑もつややかに見えます。
苔のむす林床では、小さな菌類などの生きものたちも、
このひとときにくつろいでいるように思います。
『design of alpine – 山の意匠 – 』、
昨日、会期を無事に終えることが出来ました。
お忙しい中お越しいただきました皆さま、どうもありがとうございました。
平日も含めて10日間通しでオープンしましたので、さすがに疲れてしまいましたが、
皆さんとお話しすることができて、とても良い展示会でした。
今回はいつも来てくれる友人もゆっくり見ていってくれたり、
愛媛からイデーの頃からの友人が来てくれたり、同級生が久しぶりに来てくれたりと、
賑やかなatelier galleryでした。
みんな総じて「山、ほんとうに登ってるんだ!」「どちらかといったらアンチネイチャー派じゃなかったっけ?」
という具合に、少々驚きまじりでしたが、
最後には、「山登り、今からでも追いつけるかな?」と、興味津々でやる気が出ていました。
また、いつもの緊張感のある作品とは少々違って、
山に対しての楽しさが出ていて良かったという感想を多くいただきました。
Lucchiとしては約3年ぶりとなった今回の展示会、
たくさんの方が、Lucchiのアクセサリーを身につけてお越しくださいました。
それぞれの作品の物語に共感していただき、大変ありがたく思っています。
今後ともどうぞよろしくお願いします。
山の神さま「山びこ」。
何気なく気になった方も多かったと思います。
山びこはそれぞれが個性的です。
そして、山びこが持つそれぞれの物語も独創的です。
僕をはじめとした山びこの物語を書くゴーストライターともども、
だいちゃんの世界観を楽しみにしていますので、
皆さんも楽しみにしていて下さい。
会場に所狭しと展示していた田淵行男さんの写真集。
たくさんの方たちに田淵さんの世界観を共感していただいていました。
現在も出版されている著作は2冊と限られていますが、
古本などで出てくることもありますので、是非探してみて下さい。
また、安曇野にある田淵行男さんの記念館にも、
機会がありましたら訪ねてみて下さい。
とても素晴らしいところです。
看板を新しく制作したこともあって、
見過ごして通り過ぎてしまう心配がなくなったようでした。
来月8月のatelier galleryはお休みさせていただきます。
次回は9月の13日(土)、14日(日)、15日(月祝)のオープンとなります。
※9、10、11月のいずれかにワークショップを開催する予定ですが、
スケジュールの調整がまだつきませんので、
詳細が決まり次第告知させていただきます。
高度が上がるにつれて、道は岩屑でザレていて歩きづらくなっていきます。
何度も脚をとられながら踏ん張っていても、尻もちをついてしまいます。
そんなときゴツゴツした岩屑の中に、ひと際目を惹くまるい石を見かけることがあります。
Lucchiのピンバッジは、そんなついつい拾ってきてしまう山のかけらをモチーフにしました。
山のかけらピンバッジ
Lucchi・yakimono yokoyama
今回初めての試みでしたすべての平日オープン。
今のところ毎日いろいろな方とお会いできて、この日程でオープンして良かったと思っています。
オープンの少し前に来られた方から、あと1時間早く開けてもらえたらというリクエストもありましたので、
次回はそちらのご要望にお応えできればと考えています。
『design of alpine』 Lucchi高里千世・モリソン小林
会期:2014年7月12日(土)〜21日(月) 12:00〜19:00 会期中無休
会場:special source atelier gallery
川崎市高津区久地4-11-46(南武線久地駅より徒歩5分)044-813-0783
Lucchiのdiaryもどうぞご覧ください。
『design of alpine – 山の意匠 – 』、最初の週末は天候にも恵まれました。
今回は平日も含めまして、21日(月)まで会期中無休で開催しています。
まだ始まって2日ですが、お越しいただいた皆さまどうもありがとうございました。
皆さん時間をかけてじっくりとご覧いただいていまして、とても嬉しく思っています。
まだまだお話は尽きないところでしたが、またの機会を楽しみにしたいと思います。
「平凡なものの強味は豊かな余韻にある。
平凡への傾倒はさりげないものの中から光るものを見出すことであり、
さりげないところからさわやかな美しさと意味深い自然の本質を探り当てることであり、
自然の心に触れることでなければならぬ。
起伏のない自然の中に自分を反映させ高揚させるところに、平凡の味と真価がある」
田淵行男さんが「麓からの山 浅間・八ヶ岳」で述べられていた言葉です。
平凡ではないものに心を奪われるのは当然なことですが、
平凡なものに目を向けること自体も、平凡なこととはいえないというのが田淵さんの考えです。
威光のある峻険な山の姿や荘厳な風景などの意匠も素晴らしいですが、
麓で感じられる風情などの情緒的な意匠や、
生きものたちが見せる微視的な意匠たちも素晴らしいものです。
今回数冊展示させていただいている田淵さんの写真集もとても素晴らしいので、
是非ページをめくってご覧になってみて下さい。
『design of alpine』 Lucchi高里千世・モリソン小林
会期:2014年7月12日(土)〜21日(月) 12:00〜19:00 会期中無休
会場:special source atelier gallery
川崎市高津区久地4-11-46(南武線久地駅より徒歩5分)044-813-0783
『design of alpine』無事に初日を迎えました。
atelier galleryは、もともと山小屋のように見えなくもないので、
今回はいいテーマだと思っていますが、
実際に高山に登るような方々に来られると、
少々恐縮してしまうかもしれません。
山に興味がある人もそうでない人も、
なんだか懐かしいと感じてもらえればと思います。
『design of alpine』 Lucchi高里千世・モリソン小林
会期:2014年7月12日(土)〜21日(月) 12:00〜19:00 会期中無休
会場:special source atelier gallery
川崎市高津区久地4-11-46(南武線久地駅より徒歩5分)044-813-0783
Viola kusanoana Makino
オオタチツボスミレのコーム
atelier galleryでの展覧会では初の試みとなります『design of alpine』。
いよいよ今週末土曜日から10日間オープンします。
高里は版画の作品も数点制作していますが、
今回はLucchiのアクセサリーをメインに制作しています。
服飾の世界は作家ものの世界以上に、
その時々の社会性、時代性が必要だと思います。
僕も長らく服飾ブランドのテナントのデザイン設計をして全国を飛び回っていましたので、
服飾の世界の目まぐるしさ、継続していくことの大変さを痛感しました。
田淵行男さんの助手で、現在もご存命の山岳写真家の水越武さんがあるテント泊の夜に、
「写真のテーマはどういうふうに見つけたらいいのでしょうか」と、聞かれたそうです。
田淵さんは第一に、「いつまでも飽きない、自分の好きなもの」、
次に、「自分の力で完成のできる見通しのつくもの」、
「一つのことに目標一筋十年を通すこと」、
そして、「人の関心を呼ぶ社会性、時代性のあるもの」と、おっしゃっていたそうです。
社会性と時代性を保ちながら十年を通すことは並大抵のことではありませんが、
それを続けられるスキルと愛着を持ち続けることができれば、
確かに乗り越えられるとも感じます。
Taraxacum otagirianum Kitam.
オダサムタンポポのイヤリング
山の麓や林床に見られる大きめのスミレであるオオタチツボスミレ、
北海道の日本百名山の羊蹄山と大平山にしか自生していないオダサムタンポポ。
Lucchiのファインダーを通して見つけた花たちです。
それぞれの花のストーリーなども是非ご覧ください。
今週末からの開催となりました『design of alpine』。
先日北アルプスに行ってきましたが、爺ヶ岳から北部の山頂付近には、
まだ雪が多く残っているようでした。
今回は前回お伝えしたとおり、日本を代表する山岳写真家、
高山蝶研究家の田淵行男さんの代表作のひとつ、
『山の意匠』をテーマに作品を制作しています。
田淵さんは北アルプスの麓、安曇野に居を構え、
長い時は2週間も山に入り、その生物層などの調査や撮影を行なっていたそうです。
今回1点だけ制作した大判は、北アルプスで見られる高山植物を7種類、
そして、その7ヶ所の観察地点を地図に記しています。
白馬岳のコマクサ、立山のクモマキンポウゲ、薬師岳のタカネヤハズハハコ、
雲ノ平のハクサンコザクラ、八方尾根のクモマスミレ、常念岳と蝶ヶ岳のチングルマ、
そして槍ヶ岳天狗原のタニギキョウ。
どれも田淵さんが辿った稜線に咲く花たちです。
The plants of the Northern alps
A1size/8.5kg
Lucchiの作品などの詳細は、diaryをご覧下さい。
夏山のまぶしさとたくましさ
高山植物の華やかさとみずみずしさ
短い夏に目にすることができる
尊くも果敢ない 山の意匠
一昨年の『around the sea』から毎年開催している高里との二人展ですが、
その『around the sea』では海のいきものや熱帯植物を、
昨年の『fragments』では野山で拾い集めたかけらを制作しました。
今回はおもに、夏の高山で見られる『山の意匠』をテーマに作品を制作します。
高里は版画などの他に山からインスピレーションを受けた、
Lucchiのコサージュなどのアクセサリーの新作を久方ぶりに、
僕もA5からA4くらいまでの小さな高山植物の額作品などを出展します。
『山の意匠』とは、昭和を代表する山岳写真家でもあり、
高山蝶研究家としても高名な田淵行男さんの著作で、代表作のひとつです。
初めて金属の植物作品を制作するにあたって、
「自然との共生と物質の循環」のコンセプトの元、
たくさんの書物を読みあさりましたが、
hikeさんに置いてあった田淵さんの写真集の、
圧倒的な臨場感のある山岳写真はもちろんのこと、
そのあたたかくも凛とした、孤高の志の綴る文脈に僕は魅了されました。
今回の『design of alpine』では、田淵さんが見た『山の意匠』への敬愛と、まだ見ぬ山々へのあこがれ、
そして実際に自分たちで山に登り、見て感じてきたものをかたちにしました。
alpineとはありますが、標高が高い山というわけではなく、
僕らにとってのalpineだと解釈していただきたいと思います。
Lucchi作品などの詳細は、diaryをご覧下さい。