慰霊の日
今日6月23日、摩文仁の丘で、沖縄全戦没者追悼式が行われました。
64年の歳月が流れたんですが、戦争を経験していない僕ら世代も、年を重ねるごとに
この戦争の実相と教訓を、より深く胸に刻めるようになってきたように思えます。
守礼の門の脇に一本のヤシがあります。首里城周辺でも、この高さのはあまり見かけません。
写真家の坂本万七さんが、沖縄の昭和14年の風景を写した写真集を見ると、
首里城も守礼門もハンタン山も円覚寺のあたりも、高々と生い茂るヤシやアカギ、ガジュマル、
デイゴで覆われるくらいになっていたようです。
戦争でほとんどなくなってしまったんですが、このヤシと、ハンタン山のガジュマル、
金城町の大アカギだけは、今でも残っています。
沖縄を訪れた方も多いと思いますが、
この木をよく見てみると、銃撃痕が
多数あるのに気付きましたか?
首里にはこうした銃撃痕が、至る所に
見られるんですが、
この木は、どれほどの悲惨な風景を
目の当たりにしてきたんでしょうね。
今では、ようやく訪れた平和の日々を一番待ち望んでいたかのように、
まっすぐ伸びていっているようです。