時禱
浮かんでは消え、消えては浮かぶ感情。
去来をかたちにすると、こんな感じではないのかと思いながら眺めていました。
日々、いろんな感情が心の中に去来しながら人は生きています。
「去来」
Recurrence
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鉄、岩絵の具
画・文 高里千世
こんにちは。
11月に入り天候が落ち着いてきました。
山々では温暖化や多雨の影響で、紅葉シーズンが通常より遅れ気味となり、
現在まで色とりどりの景色を楽しめているようです。
昨日より高里の個展が、目黒は八雲茶寮さまにて始まりました。
本展は高里のルーツである沖縄の祭祀の原風景を辿った抽象絵画展となります。
太古から続いた自然崇拝、そして仏教やキリスト教の伝来を受け、
多様な祈りが混在する日常の中に見える、高里が感じてきた沖縄の祈りを表現しています。
作品はサロン内に10点、右の茶房に5点、左の個室に2点、廊下に2点飾られています。
冒頭の作品は茶房に飾られている「去来」。
さざ波が打ち寄せるような、夜明け前の黎明の刻のような、
静かな胎動を感じさせる作品です。
すべての作品はお食事をされなくてもお気兼ねなく鑑賞できます。
お時間ございましたら是非ご高覧下さいませ。
高里千世 個展
「時禱」
会期:2019年11月6日(金)〜30日(土) 9時〜17時 日曜祝日休業
会場:八雲茶寮 目黒区八雲3-4-7
先日の首里城大火のことで、励ましのメールをいただいております。
お心遣い大変ありがとうございます。
業火とともに崩れ落ちる城に、涙は止まりませんでしたが、
すべてを懸けて取り組み、鬼籍に入っていった先人たちを思うと、
複雑な気持ちが残りました。
伝統文化を継承させていくことの難しさ、
技術だけではなく、その精神を後世に継承していくことの難しさを、
改めて実感しております。