Life with IDÉE

 

 

 

 

 

 

 

1995年、まだ骨董通り沿いにお店があった頃に、内装の施工会社から転職しました。

 

僕の仕事はおもにアパレルブランドの店舗デザイン設計でした。

 

勤務していたのは世田谷下馬のワークショップで、

 

地下に鉄工、1階に木工のアトリエがあり、

 

設計の仕事の合間にアトリエに入って、制作を手伝っていました。

 

当時は一人一人が色々な仕事をこなしていて、

 

夜中遅くまで作業をしていました。

 

家に帰ってくつろいだ記憶がありません。。

 

アトリエでは自分たちの将来のことや、

 

ジャン・プルーベやロン・アラッドやトム・ディクソンといった、

 

実際に自分で制作もするデザイナーの話をしたり、

 

マーク・ニューソンやカリム・ラシッドらの仕事に直接触れられたりしました。

 

忙しい中で自分に実力がなくて本当にきつかったのですが、

 

イデー全体が熱気とはまた違った、何かキラキラした雰囲気に包まれていて、

 

そんな時間はとても短かったのですが、毎日が楽しかったです。

 

あの中で過ごせたことが、現在の礎になっています。

 

 

 

 

 

1999年にIDÉEさんを離れてかれこれ20年という月日が流れました。

 

少し前になりますが、在籍当時大変お世話になった方から、

 

葉っぱのついた格子戸の制作依頼を受けました。

 

自分でも気づかなかったのですが、

 

これが独立して初めて請け負ったIDÉEさんからの仕事でした。

 

こうしてまた新たにつながりを持てたことに感謝しています。

 

 

 

 

 

明日10月12日の金曜日から、六本木ミッドタウンのIDÉEさんで展覧会が始まります。

 

設置の際に僕が在籍していた頃、一緒に仕事をしていた大先輩が会いに来てくれました。

 

すごく嬉しかったです。ありがとうございます。

 

 

 

六本木にワールドさんがあって、青山はIDÉEさんのショップがあって、

 

この周辺は毎日のように過ごしていた場所です。

 

自分を育ててくれた場所でしたので、展覧会を開催してくれる場所はないかと、

 

ずっとこの辺りで探していましたが、IDÉEさんに帰ってくることができてとても嬉しいです。

 

 

 

会期は11月5日までと長く設定していただきました。

 

本展ではフレーム作品に加えて立体作品も4点出展しています。

 

店内にカフェもあります。

 

お近くにお越しの際はぜひお立ち寄り下さいませ。

 

 

 

 

 

詳細はIDÉEさんのこちらのページをご覧下さい。

 

https://www.idee.co.jp/shop/news/201809/floraoftystnad.html

 

在店日は初日12日と13日の予定ですが、

 

午前中が、今入っている川崎の現場で打ち合わせがありますので、

 

午後からの在店になります。ご了承くださいませ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

三角蔓

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その日まで僕らの山旅での晴天は17回も続いていた。

 

山歩きが好きな人であれば、この数字は実に信じ難いものになるかと思うが、

 

そうではない人にとっては実にどうでもいいことなのである。

 

 

 

山の天気予報で絶大な人気を誇る(らしい)、

 

てんきとくらすもmountain forecasts も晴天を約束していた紅葉シーズンのとある日、

 

僕らは山頂の草紅葉が高名な苗場山に向かった。

 

関越道も藤岡ジャンクションを過ぎると、目の前に次々と上州や日光などの名峰たちが見えてくる。

 

苗場山のある新潟方面の空は雲がかかっているように見えた僕は、

 

大ちゃんに上州武尊山や谷川岳には雲がかかっていないから、

 

苗場山はリスクが高すぎると伝えると、

 

今日は苗場山で決めているので、と、

 

頑として聞き入れようとはせず、次々とICを通り過ぎていった。

 

期待感が胸いっぱいで楽しそうな大ちゃんは、鼻歌交じりで湯沢ICを降りると、

 

苗場山登山口のある祓川へ向かう林道に入った。

 

林道をしばらく走ると、突然の悪路。

 

未舗装と中途半端な舗装路が途切れ途切れに、

 

アスファルトも雪上車らしきキャタピラに切り刻まれて凹凸が烈しく、

 

八ヶ岳の桜平までの未舗装路の数倍の悪路が続いていた。

 

これにはさすがの大ちゃんも「何だよこれー」とキレながら雑にハンドルを切り続けた。

 

何とか登山口に辿り着いたが、案の定ガスに覆われていた。

 

視界はおよそ20M、ミストに濡れて滑りやすい登山道を黙々と登ると、

 

コースタイム4時間15分を2時間半で山頂に到着した。

 

そこには広がっているはずの草紅葉に彩られた大湿原どころか、

 

目の前にあるはずの木道さえ確認できない視界5Mの世界。

 

大ちゃんは僕に勧められた山に行かなかったことを後悔するわけでもなく、

 

行きの林道の醜さと、天気予報のいい加減さにプンプンしながら、

 

ガッツリ雨の降りしきる中、そそくさと山頂を後にした。

 

帰りの車中でも「もう二度と行きたくない山ベストスリーですよ」と毒を吐きまくっていたが、

 

これはmustと言わんばかりに、上里SAで上州名物焼きまんじゅうを買い、

 

「これがあるからこの辺りの山は良いんですよね」と、

 

満面の笑みを浮かべながら、それまでとは打って変わって優しい運転に終始して帰路に着いた。

 

 

 

17回の晴天記録が途絶えることとなり、収穫はなかったようにみえた山旅だったが、

 

作品で作りたかったブドウ科のサンカクヅルの美しい紅葉は、

 

雨でまったく視界がない中でも素晴らしいものだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

三角蔓

 

Vitis flexuosa Thunb.

 

「Flora of Tystnad」

 

モリソン小林 植物記 出展作品 2018

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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