慰霊の日
カレンダーには、今日の日付の下には何も書かれていませんでした。
今年の年明けは12年振りに帰省できなかったので、琉球新報や比嘉おかず店のカレンダーではなく、
こっちの業者さんのカレンダーが掛かっていましたから、仕方のないことですね。
それでもこの日を忘れずにいられるのは、歳のせいかもしれませんが、
どうしても涙腺がゆるんでしまう日だからだと思います。
おじいちゃんやおばあちゃん、おじさんたちが、戦中戦後の話をする時はいつも、
悔しさや悲しさの涙が混ざったやさしい笑顔で話をしてくれていました。
今ではもう見ることができなくなってしまったあの笑顔を思い浮かべると、
涙が止まらなくなってしまいます。
1945年6月23日に沖縄本土での組織的戦闘が終結してから67年が経ちました。
今日行われた沖縄全戦没者追悼式で、朗読された首里高校3年生の金城美奈さんの詩の一節です。
<六十七年前を生きた人々の後ろに 私たちは続いている 私たちにできることは
あの日を二度と呼び戻さないこと 私たちに必要なことは あの日を受け止めて語り継ぐこと>
朗読した詩は、こう結ばれています。
<礎に刻まれた人々の 届けたかった思い 叶えたかった願い 私たちが届けよう
私たちが叶えよう 礎に思いを重ねて>
朗読を終えた金城さんも、おじいちゃんたちと同じ笑顔をしていました。
行き場のない怒りや悲しみを癒してくれるのはやさしさしかないこと、
そして語り継いでいくためには涙だけではなくて、微笑みが必要だということを、
しっかりと受け継がれている姿を見ることができた、6月23日でした。
展示会に向けて、Lucchiのdiaryも更新されています。
どうぞよろしくお願いします。