沖縄の絶滅危惧菫3種
The endangered Violets of Okinawa
折鶴菫
Viola stoloniflora Yokota et Higa.
野生絶滅 EW
1982年に沖縄北部の辺野喜川で発見されましたが、
その自生地はダムの底に沈み、
野生絶滅種となってしまいました。
現在は各研究機関で栽培され種は存続しています。
1994年に自生を確認されましたが、
2007年のレッドリストからは野生絶滅となっています。
沖縄菫
Viola utchinensis Koidzumi
絶滅危惧IB類 EN
1938年に金城鉄夫氏が発見、小泉源一博士が発表しました。
東南アジアからアフガニスタン西部にかけての暖帯林に分布する、
非常に珍しいセルペンテス類の1種が、
沖縄中部の限られた海岸の風当たりの強い珊瑚礁の断崖に生育することは、
非常に興味深いことだと浜栄助氏が語っています。
島尻菫
Viola okinawensis Nakajima et Hama
絶滅危惧IA類 CR
沖縄南部の2つの低山にしか分布していない沖縄県固有種です。
エゾノタチツボスミレやアイヌタチツボスミレと同じ系列に属するスミレで、
前者は冷温帯から亜高山帯に分布するのに対し、
本種が沖縄本島最南部に分布することは非常に興味深いことだと、
中島邦雄氏と浜栄助氏が語っています。
また、オキナワスミレと同じ石灰岩地に生育しますが、
本種は海岸線から離れた標高150Mほどの山地の断崖に生育しています。
h450w450d44/4.5kg
自然礼賛2021
レッドデータの補足になります。
EX(Extinct)絶滅
EW(Extinct in the wild)野生絶滅
CR(Critically Endangered)近絶滅
EN(Endangered)絶滅危機
VU(Vulnerable)危急
NT(Near Threatened)近危急