雛輪違草

ヒナワチガイソウ

Pseudostellaria heterantha Pax var. linearifolia Nemoto

ナデシコ科ワチガイソウ属

絶滅危惧II類VU

日本固有種

観察地:筑波山

 

限られたごく僅かな地域でしか見られないワチガイソウです。

筑波山の他に房総半島の低山でも見たことがあります。

周辺の植生や環境がなんとなく似ていたと思います。

温暖で風が抜けるような場所で、

落葉樹が風に揺られた際に陽が当たる、

土は腐葉土が多く柔らかめ、そんな環境です。

ワチガイソウは亜高山帯の林縁に多く見られますが、

この種は1000Mくらいまでに自生していると思います。

大変華奢で繊細な希少種で、近年急速に個体数を減らしていますが、

温暖化や開発というよりも、ほぼ業者による盗掘が原因です。

小さな美しきものは、

いつの世でも無抵抗で安心して生きられないのでしょうか。

自然搾取を続ける先に何を求めるのか、

弱さが守っているものの強さを知ることが、

大切な手がかりとなることも知らずに。

 

size A4: h282 w201 t44 /1.7kg

自然礼賛2023「枯葉枯色」