山の日
こんにちは。
山の日です。
年々雪解けが早くなり、高山植物の開花時期も短くなり、
絶滅危惧種が急速に増えてきていますが、
その辺りはまったくニュースとしては流れず、
聞こえてくるのは遭難のニュースといったところでしょうか。
以前山小屋で聞いた話ですが、
山岳遭難で最も多いのは道迷いです。
しかし、盛夏のこの時期は熱中症が多いのだそうです。
低山はもちろんですが、
アルプスでも登山口から中腹にかけての標高がやや低いところですとか、
地上と20℃近く低い3,000M近くの稜線上でも、
陽射しを遮るものがないので、熱中症のリスクが高いそうです。
水分は多く持つと重量に直結しますし、
道中にトイレがほぼありませんので、あまり飲まないという人もいるようです。
僕は夏は一日3.5L、現場や運動する日は4.0L以上と、
かなり水を飲む方なので、
夏の登山における水分重量はとても重くなります。
目安は時間で、おおよそ一時間で1L。
八ヶ岳やアルプスには道中に山小屋や水場があるので助かりますが、
道中にほぼない山で日帰りコースタイム7時間とかになるとマズいことになります。
大雪山や東北、北関東の山などは特に注意します。
温暖化で8月には水が涸れていることが多くなっていますから。
水は飲むだけではなく、頭にかけたりするので、
充分な確保可能を前提に、コースや工程を練るようにしています。
また、近年増加しているのが疲労遭難なるものだそうです。
コースのグレードに体力が合っていないことが原因だそうです。
毎日10000歩くらい歩いている人でも疲労遭難するようです。
普通のウォーキングでは登山の体力は付かないようで、
20kgくらいのザックを背負ってのウォーキングなら効果はあるそうです。
ランニングもしかりで、平坦な道を走っても脚の登山筋力は付かないそうで、
坂道や階段などをゆっくり登る方が良いなんて話も聞きます。
確かに階段は心肺機能と足腰の筋力を高めるには良いと思うのですが、
かなりハードな無酸素運動になりかねませんので、
年齢によっては負担の方が大きいかもしれません。
山小屋で話した登山者の方々の多くは、
踏み台昇降あたりが部屋でもできるので、
良い登山トレーニングになると言っていました。
登山における遭難を回避するためには、
日頃の運動、定期的な心電図検査、
現地までの移動を含めた登山開始までの時間、
ヤマケイ設定のコースタイムにプラスパッキング重量と体力を考慮した時間、
道中の水場や山小屋の確認をしてから目的を決め、
適した装備の選定をして必要量の水分食料を持ち、30分ごとの休憩などなど、
諸々多いようで大変ですが、
他人の提案や情報を基にするのは大変危険です。
自分が経験してきたことを軸に、今の自分に合った登山を心がけるのが良いと言われます。
年々行けるところが少なくなっていく寂しさを噛み締めながら、
蒸し風呂のような登山道でひたすらバテバテな昨今の山歩きです。