2021
こんにちは。
2021年も大晦日を迎えました。
本年は岡本太郎現代芸術賞から始まりました。
24回を数えるTARO賞において、
商業空間を主戦とする業界からは初めての受賞ということでした。
この業界に入って30年、special sourceを立ち上げて20年、
こういうものは大きな節目に巡ってくるものなのでしょうか。
本年は昨年後半と同様に、商業空間の仕事はほぼありませんでした。
あらゆる案件が待ちの状態となったためでした。
そんな中で、東京駅の北に建った常盤橋タワー内の会員制レストランに、
高里の錆画と金属植物の作品を納めました。
高里の作品は1800×700という横長の大判作品を2枚、
「光と影」というテーマを与えられて描いた作品でした。
金属植物は「浄化」「循環」というテーマ、
和を感じさせるつる性植物ということで朝顔の一択でした。
高里の作品は非常に評価が高く、
アートワークをご依頼くださる母体が経営されます、
フランスの店舗でも飾られておりまして、
つい今月も2点の作品が販売されています。
絵画の評価というのは常々難しいと感じますが、
日本の住宅事情を考えると、飾る場所のない間取りや構造、設計なのかなと思います。
高里の作品は沖縄出身ということもありますが、
琉球やアイヌなどの古代の祭祀などをテーマに描くことも多く、
そういった日本古来の伝承文化を、
海外の人の方がより興味深く感じるのかもしれません。
自然信仰の概念は欧米にも根付いているところもあり、
昨今では自然遺産、文化遺産として大切にされ始めています。
高里の錆画は静かで悠久の時を感じさせ、全く主張する要素はありませんが、
これからの時代には必要な何かを併せ持つ作品のような気がしています。
本年は3名ともに個展を行いました。
高里は青山のギャルリーワッツさん、
中村はIDEE TOKYOさんでした。
僕も当初は展示場所をいろいろと探して、
尊敬する作家さんと同じギャラリーなどに展示をお願いしたりしましたが、
断られてばっかりでなかなか大変でした。
高里も中村も手を挙げてくれる場所はまだまだありませんので、
僅かですが、貴重な機会を頂けるようになって有り難いです。
僕は現在開催中の+106さん、IDEE TOKYOさん、
そして2年ぶりのオープンとなりましたatelier galleryでの自然礼賛でした。
自然礼賛では予約制にも関わらず、ご来場ありがとうございました。
さて、思うような山行に行けなかったこの2年間でしたが、
来年は少なくとも大雪山には行けたらいいなと思いますし、
高山植物保護協会の会合やボランティア活動にも参加できたらと思います。
自分ができることは種の保存、
実際の保全とは全然違って自然保護の意義はないのかもしれませんが、
自分なりの種の保存として、作品制作をしていきたいなと考えています。
それでは、2021年もありがとうございました。
2022年も良い年をお迎えください。
皆さまどうかご無事でお過ごしください。