山びこ展 at minä personen galleria 京都
こんにちは。
9月を迎えました。月がきれいですね。
この季節からは、倉庫で埃をかぶっているドブソニアンを引っ張り出したくなります。
月面を見ていると、なんというか何も考えられなくなって、
心も身体も軽くなった気がするんです。
無人の天体の大地を観察できるなんて、すごいことですよね。
地球が豊かに感じられているから、月が荒涼と感じられるのでしょうが、
この絶妙なバランスは、万物にとってのお手本のように思う初秋の頃です。
さて、山びこです。
京都のminä perhonenさんのgalleriaにての個展となります。
いつもありがとうございます。
昨年の銀座森岡書店さまでの個展から一年が経ちましたが、
2回目となりまして、初めての関西での個展となります。
山びこの素材を収集するときは、ほぼ99%僕も同行していますが、
いつも何かしらの事件が勃発します。
すべって転んだところにいい樹が落ちていたとか、
いい感じの幹枝がいくつも落ちていると思って辿っていったら、
月の輪の熊さんがう○ちをしていてばったりとかは良くありますが、
得体の知れない鳥?が向かった先の樹上に、
山びこが刺さっていたりすることもありましたし、
モグラ?などが地中に持っていった山びこ体?なるものを、
発掘する時もあります。
こんなような時はいつも僕らは、
インジャンジョーの影におびえながらも宝を持ち帰った、
トムソーヤーとハックルベリーフィンのような気分になります。
例えがだいぶ古いですね。。
中村が初めて木彫作品を彫ったあと、
自分自身で「山びこ」という名まえをつけました。
「何がいいですかね〜」、
「真面目に聞いているんですよ〜」、
という問答はもちろんありましたが、
何十年もずっと自分のために、
常にそばにおいていて欲しいということもありまして、
自分自身で名づけるまで、僕と高里は何も言いませんでした。
「山びこ」って本当にいい名称です。
眠れない日々を過ごした甲斐があるってもんです。
山に登るたびにそう思います。
先日、丹沢に行ったとき、
山頂手前で一頭の鹿に出会いました。
つややかな金色の毛色に輝く可愛らしい子でした。
僕には驚いていましたが、だいちゃんには驚くどころか、
ぐっと近づいて匂いを嗅いでいました。
彼女たちが一目置く山びこの世界を、
少しずつ、じわじわと、気になっていただければいいなと思います。
関西方面の皆さま、是非この機会にお越し下さいませ。
どうぞよろしくお願いします。