不確かな世界
不確かな世界
あなたの感じた哀しみや
あなたの感じた孤独や
あなたの感じた怒りが
わたしの中にもあるような
そんな気がして
あまりにも暗く深いその穴から
一歩、二歩と後ずさりしてしまう
何かの拍子に
ガチャリと隙間のない音をたてて
双子のように息をぴったりとあわせた歯車が
勢いよく回りだしてしまうのではないかと思うと
怖気付いてしまうのである
覗いたら最後
ガラスの割れる音が聞こえるまで
落ちてゆかねばならない
あなたの子供のような眼差しが
夢と哀しみに満ちている理由を知りたくて
最後まであなたであろうとした生き方を知りたくて
どうしても覗いてしまうのだ
その深い深い穴を
絵画・詩篇 高里千世
皆さんこんにちは。
2016年もあと10日となりました。
12月のatelier gallery「poems to poets」最終日を迎えました。
モリソン小林の彫刻と
高里千世の詩篇と絵画を展示しています。
本展ではご来場された方々が、
僕の彫刻を光り、高里の絵画を闇と評されていました。
僕はともかく、高里は深く深く暗く暗く、
底が知れない闇を描こうとしているのかもしれません。
ポジティブなものや穏やかなもの明るいもの、
多くの人が感動したり癒されたりするもの、
そういったものに心の居場所がないと思う人、
そういったところでは気づいてもらえないと感じる人は、
どこへ行けばいいのでしょうか。
心の闇が垣間見えて、そして闇だけに包まれて、
闇の中に心の平穏を感じ、
明るい未来よりも真っ暗で静かな未来へ向かう……..。
本展では、そんなことをいろいろと考えています。
それでは本日、本年の最終日となります。