「Poems to Poets 詩人たちへの詩」
今この時から、わたしは自分自身に命ずる、
限界や想像の境界線からはみ出よと。
自己の全的絶対の主人としてわたしは、
自分の望む所に赴き、他人の言っていることを良く尊重し、
彼らに耳を傾け、立ち停まり、探し求め、受け入れ、熟慮し、
優しく、だが否定し得ない意志の力で、
わたしを捉えようとする桎梏からわたし自身を解き放つ。
ウォルト・ホイットマン「大道の歌」より
アメリカが生んだもっとも素晴らしいものは、
おそらく自由だと思いますが、
僕はホイットマンの「草の葉」ではないかと思います。
この本をはじめて読んだのはかれこれ30年以上も前のことですが、
何度読み返してみても、あの当時とさして印象は変わりません。
なんでもないただの一冊の本なんですが、
大人でも子供でもリベラルな空気感を感じることができます。
時代的には内戦や奴隷問題などの諸問題を抱えてはいましたが、
未来を照らすかのように、解放された希望に満ちた光に溢れた書です。
今回DMに写された彫像の背景にあった高里の描いた絵画は、
この「草の葉」にある一篇、
「大道の歌」からインスピレーションを受けて描かれたものです。
日本語で「大道の歌」というと、微妙にニュアンスが違うということで、
画のタイトルはホイットマンの原題のまま。
「Song of the Open road」としました。
そして僕の彫刻の詩は、
フランスのピエール・ルヴェルディの「そして今は」。
海を渡って羽ばたいた自由のスピリッツを、
このふたつの絵画と彫刻から感じてもらえたらと思います。
「Poems to Poets 詩人たちへの詩」
モリソン小林と高里千世の二人展
会期
2015年9月12(土)〜27(日)
11:00〜19:00 ※水・木は定休日
会場
carafe
名古屋市天白区鴻巣1-706
052-847-0509
詳しくは下記をご覧ください。
みーちゃんもお待ちしています。