眩い新緑
新緑の山へ。
眩いばかりの緑がそこかしこで輝いている。
空の青との鮮やかなコントラスト。
新鮮な空気に囲まれていることを実感しながら登山道を進む。
足下ではタチツボスミレが可憐な花を咲かせていた。
高度を上げていくと芽吹き始めた樹々たちが、
日差しへと目一杯の背伸びをしているようにみえる。
さらに高度を上げると樹々の間から富士山が見えてくる。
この季節にこれほどまでに雪がない富士山はあまり記憶がない。
ピークハンターはピークを探す。
この大菩薩嶺のピークは樹林帯にあり、
眺望がきかないピークのため、
ピークハンターは少々戸惑い気味。
それでも稜線からは南アルプスが連なっていた。
3,000Mの巨大な山の塊が連なる姿は、
こうして遠くから眺めてみても、やはり大きな壁のように見える。
午後からのゆるい登山のため日暮れはかなり早い。
気持ちの良さそうな稜線を足早に下りていく。
夕暮れ前の落ち着いた日差しの中でも、
緑はとても輝いていた。
生命が躍動する季節は、みんなが楽しそうで、
そしていつも忙しくて賑やかなようだ。