「正直という牙」
不穏と静けさの中に佇む人は
あなたのように見えて、私のように見えて、
全くの知らない人。
5月のatelier gallery、高里千世個展「正直という牙」。
本日2日(土)より始まりました。
今回は「正直という牙」というテーマと、
冒頭のセンテンスに何かしら引っかかるものがあると、
友人からメールがありました。
僕もはじめに聞いたときは、確かに何かしらがあるのを感じていました。
作家が見つけ出した自分の言葉というものは、
何かしらの突起物や凹みのようなものを擁しているもののようで、
ふとした瞬間にハッとさせてくれるもので、好奇心を誘います。
「正直という牙」という言葉とそのセンテンスは、
一見シュルレアリスムの詩の一節のような響きを持っていますが、
抽象的な非現実感も供与されうるものなのかもしれません。
不穏と静けさの中に佇むのは誰か。
幾重にも折り重なった知覚の階層は霧にのまれ、
波立つ水面に映る姿のように輪郭はない。
感じられるのは、自分にしか見えない何かが確かに存在することだけ。
お時間ございましたら、是非ご覧下さい。
atelier gallery1階エントランスに設けましたギャラリースペース。
取り外し可能なパーテーションの空間ですが、結構本気で作りました。
高里の「球体」への抽象画を数点と、
金属の植物作品11点、彫像も2点展示しています。
高里千世個 展
「正直という牙」
会期:2015年5月2日(土)〜11日(月)
open:12:00〜19:00 会期中無休
会場:special source atelier gallery