fairy of tolerance
この精霊にはtolerance「寛容」という名前がついています。
「寛容」とは広義では心が広く人を許す、または意見を受け入れるという意味ですが、
哲学事典にはもう少し説明がされています。
ある社会において異端的な少数意見の発表の自由を認め、
そうした意見の持ち主を差別待遇しないこと。
社会において寛容が支配するためには、
その成員たる個人が自己の見解に信念を持ちながらも、
それが絶対に間違いのないものだとは信じないで、
異なった意見の間の討論が社会の進歩に必要であると認めて、
自己の同意しない見解に対してもその発表の自由を是認する態度を持つことが必要である。
社会と自然とは相反する意味を持つ言葉ですので、
自然界にいる精霊の持つ「寛容」とは大きな違いがあるのかもしれませんが、
この精霊を彫りすすめていくうちに、
「寛容」であることの大切さと難しさをこの像から感じ、
この精霊を見るたびに「寛容であれ」と、
自分自身に言い聞かせていました。