細葉山母子
夏山に年々加わる混雑に辟易させられる意識の反動からか、
静かな季節の山へと気持ちが赴く初秋の頃。
そこはかとなく夏の名残をとどめているこの季節には、
微妙で繊細なドラマが待っている。
立山雷鳥沢に向かう途中に、
山母子の群生が見られる場所がある。
この花の白い花びらに見えるのは総包片で、
花弁は中央に散房状に開いた黄色い頭花である。
種小名にあるmargaritaceaは、
「真珠のような」という意味を持っている。
去りゆく季節と迎える季節が同居し、
時に棲み分けて融け合い、
交じり合う初秋の日暮れ。
あかあかと夕陽が照らし、朱に燃えるくさむらの中、
静かに寄り添う真っ白で小さな山母子たちは、
その名の通り、真珠のような輝きを見せる。
キンとした澄んだ空気が舞い降りる紫紺の稜線とともに、
しっかりと季節を呼び、
ひっそりと秋の山路を飾る季節のコサージュ。
細葉山母子
Anaphalis margaritacea var. angustifolia
『金属の像刻花』出展作品
frame of metal plants : w285h400t44
『金属の像刻花』
昨日中日のアロマテラピーワークショップも大変盛況をいただきました。
どうもありがとうございました。
会期中盤は本日15日、明日16日(月)のオープンとなっております。
慌ただしい年末の時期ですが、
ご興味の方ございましたら是非ご覧頂ければ幸いです。
展示会DMなどの詳細は下記をご覧下さい。
http://specialsource.jp/myblog/2013/11/25/「金属の像刻花展」/