オリオン座が輝く日
暖かな陽気のおかげで、一昨日昨日と多くのご来場をいただきました。
どうもありがとうございます。
今月のオープンは本日11日の月曜日までとなっております。
どうぞよろしくお願いします。
今月はLucchi高里の銅版画がatelier galleryの空間を満たしています。
『レースの銅版画』をコンセプトに彫られた版から刷り上がった画は、
それぞれがそれぞれの表情を持って生まれ、太陽の光に当たり光合成を行う植物のように、
これからの未来を映えやかに写しとっているように見えます。
繊細で愚直な版から写される版画は、限りなく刷れる術はありませんので、数は限られています。
そういったことをお伝えすべきなのですが、ひとつ、またひとつと大切にされて、
旅立っていく版画たちを見送りながら、創造の神さまに感謝して、
伝えたいことを言葉ではなく、この時の出来事とともに一緒に版画に込めています。
僕が内装や什器などの制作と平行して、彫刻などの作品を制作していることと、
ファッショッンの世界でアクセサリーを制作し続けながら作品を制作することは、
とても似ているようで、180°違っているようにも見えます。
ましてや、版画という特殊な手間のかかる表現手法に傾倒することは、
実行する以前に想像さえできないことだと思います。
しかし、創造することにはセオリーもカテゴリーもないんですね。
自分自身が勝手に、いつの間にか自分自身を突き放してくれているものです。
自分という味方を失って苦悶苦闘しますが、そのおかげであらゆる挑戦権を得ることができるのだと思います。
達成感という感覚は、突き抜けたことによって自分自身が戻って来た瞬間の、
安堵からくるものなのではないでしょうか。
そんなことを、今回の高里の版画から教示されたような気がしています。
暖かな陽気を一瞬のうちにさらっていった昨日午後の嵐と一緒に、
再び寒い一日となりそうな平日の月曜日です。
マイナーな久地駅にも、1時間に1本、もしくは2本、週末より多めの電車が来る平日でもあります。
産廃所の爆音とともに、皆さんのお越しを心よりお待ちいたしております。
昨夜は砂嵐を連れてきた強風のおかげで、久地でもいつもより多めの星を見ることができました。
あの日からちょうど2年が経ちました。
今夜は、この永遠に輝き続ける星たちに、鎮魂と復興への祈りを捧げたいと思います。