自然の中で見つけられる植物表現の昨今
昨今、植物そのものを使って作品として展覧会などをする方が増えているように感じます。
俗にいうお花(華道)ではなくて、
野山で見つけることができる木の実や種子、枯れ葉などを収集し、
それらをうまく融合させて、作品にしているものです。
だいぶ以前から普遍的なモティーフとして、
世界中で表現されてきた手法なのかもしれませんが、
着想を生かす豊かな感受性を内包していなければできない表現ですし、
とにかく自然に対する真摯な向き合い方が出来ていなければ成立しないものだと思いますので、
わあかわいい、わあすてき、がきっかけではとてもハードルが高い手法です。
この昨今の植物表現を見かけるごとに、
自然のままのものの美しさには到底及ばないなあと思います。
その見せ方の着想には敬服するばかりです。
僕も山に入っていろいろな発見をしますが、
もう少しちゃんと見れるように、見逃さないようにしたいと誓う今日この頃です。
Geranium thunbergii Siebold ex Lindl et Paxton
和名:ゲンノショウコ
フウロソウ科フウロソウ属
「金属の像刻花」at GALLARDAGALANTE京都店 出展作品
material:iron and brass and water paint
ゼラニウムですが、一般的に園芸用として流通しているのは、
テンジクアオイ属(pelargonium)のゼラニウムです。
このゲンノショウコはドグダミ、センブリと並んで、
日本の三大薬草のひとつとして知られています。
昨年バルコニーのポタジェにカナブンの幼虫が住み着いてしまったため、
根を食べられてしまうという被害に遭いました。
そいつらを寄せ付けないためにと、いろいろ調べてこの花にいきつきました。
今年は木々の花や実が復活できるか不安もありますが、今から楽しみです。