『fragments』会期中盤です。
carafeさんにて行われております『fragments』、
会期は中盤を迎えています。
前半の3連休では大型台風に見舞われましたが、たくさんの方に足を運んでいただきました。
皆さんどうもありがとうございました。
後半へと進む会期もどうぞよろしくお願いします。
『fragments』は「かけら」という意味ですが、かたちのあるものが何らかの要因で欠けたものの一片、
または断片のことをさします。
自然の中には「かけら」たちがたくさんあります。
「かけら」たちが目の前の景色を創造しているかのように思えてくるほどです。
手際よく季節を入れ変えさせる「かけら」たちは、
生命の輝きそのものであったり、亡がらであったり指標であったりします。
この淡々と繰り返される自然の輪廻に僕らは魅了されて、
ひとつひとつの物語に思いを馳せ、
「かけら」を記憶の中に収穫して、その輝きを断片的に留めるのです。
carafeの代表をされている愛澤さんが、前回の個展の際にご自身のdiaryで僕の作品について、
「『私はアートです』という得意げな顔をしていない」と綴られていました。
アートについて、僕はあまり詳しい方ではありませんが、
カタカナで呼ぶようになった芸術は、現代的(モダン)でなければならないようで、
僕の作りたいもの、表現したいものは、今そこにあるものですが、
僕自身が創造して発現させ、意義を付け加えてもらうようなものではありません。
現代アートの作家さんのように、自分を体現する術を身につけてはいないからです。
博物学、自然科学、考古学、哲学など、僕はいろいろなことを知り、
観察、分析して理解したものを自分の記憶の中に雑然とですがそれなりに整理して、
ひとつの物語を描くように作品として表現しているようです。
作品は僕自身を表現したものではなくて、写しとったようなものなのかもしれません。
ですからアート然りではなく、植物が植物として、蝶や精霊やケルンたちもそれぞれとして、
誇らしく見えるのだと思います。
仮にもしも僕が「今、気鋭の現代アート作家100人」に選ばれるような日が来たとしたら、
クスッと笑ってしまわれるかもしれませんが、決して自分を主張、誇示するようになったのではなく、
自分を体現する術をいつの間にか身につけたのだと考えておいて下さい。
『fragments』
morison kobayashi x chise takazato exhibition
会期
2013年9月14(土)〜29(日)
11:00〜19:00 ※水・木は定休日
会場
carafe
名古屋市天白区鴻巣1-706
052-847-0509
carafeの皆さんに『fragments』について紹介していただいています。
是非ご覧になっていただければと思います。
carafe diary
http://www.carafediary.com/?eid=80
special column
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