試行と錯誤
trial and error
人間の知性的な計画的行動、仮定構成の過程において、
将来に対する行動計画や仮定に従って行動、観測し、
その結果を予期されていた結果と比べて、
誤りを除いていく方法のこと。
「試行と錯誤」(2013年ケルン展出展作品)
先日、夏の甲子園大会で前橋育英高校が初優勝しました。
この最高の結果を生んだのは、「失敗から学ぶ」ことだったそうです。
一方、海の向こうではイチロー選手が4000本安打に到達しました。
MLB通算打率が.321を誇る選手だけに、2/3の打てなかったことに対して、
「8000本の悔しさと向き合ってきました」とコメントしたそうです。
多くのアスリートたちから聞かれるこの「失敗やマイナス」。
美談として語られていくフレーズですが。。。
「たったひとつの失敗が、十の成功よりも人を成長させる」
このフレーズとも共通すると思いますが、僕はそうは思いません。
一見とてもポジティブに感じられますが、
成功よりも失敗の方が成長するとは思えないからです。
もちろんこの言葉の意味は、
多角的に人間の内欲や潜在行動に対しての戒めの意味合いもありますし、
個人個人で受け取り方もそれぞれだと思いますが、
ほんの少しの前進や成功が人を成長させ、
積み重ねていく努力への原動力になると思うのです。
僕は失敗はすぐに忘れてしまいたいと思うタイプです。
極端に言えば、「こんなこともあるんだ」と、なかったことにしてしまいます。
失敗は感覚としてどこかにしまっておくだけです。
うまくいったことは、どうしてうまくいったのか、どこでどうつながったのか、
結構しっかり分析して感覚としてだけではなく、起因や原因を把握しようとします。
失敗を掘り起こす作業って、どうしても気が向かないんです。。
成功を検証するほど、楽しいことはありませんから。
ですから、僕は失敗から成長したことはごくわずかです。
成功によって得たものの方が圧倒的に多く、
僕自身を成長させてくれていると思っています。
(単に、失敗を失敗だと思っていないだけかもしれませんが。。)
そんなひねくれた視点で、僕は甲子園とイチロー選手のニュースを見ていました。
彼らが語る失敗とは、成功のためのたくさんの小さな一歩だったと、
僕は捉えたいですね。